ボールルームダンスの歴史は、中世期のヨーロッパにそのルーツがあるといわれています。当時のヨーロッパの各地では、祝い事や祭りに庶民たちが集まり、楽しみやコミュニケーションとして踊られていた民族舞踏がありました。
そして、これらのダンスは17世紀に、文化・芸術をこよなく愛したフランスのルイ14世の目にとまり、宮廷に取り入れられました。
王候貴族が鑑賞する文化として洗練され、現代に発展していったのが、今も多くの人達に支持されている「クラシック・バレエ」であり、
宮廷貴族の社交の場の楽しみの一つとして、王自らが踊り楽しんで広まっていった舞踏が「コート(宮廷)・ダンス」であり、これがボールルームダンスのはじまりと伝えられています。
当時の宮廷の舞踏室(ボールルーム)は紳士・淑女の社交の場であったため、男性は華やかな上着と膝までフレアーの入ったズボン、女性は豪華にアレンジされた上着にフレアーの沢山入ったスカートという、
大変にボリュームのある衣装を着ていました。そのため、踊り方も現代のようにカップルの上体が接触した形(コンタクト)にはならず、男女は少し離れて組み、足の置き方も現代のように両足が平行になる使い方でなく、
バレエのようにつま先は外側に向けた形で踊られていました。
このコート・ダンス(宮庭舞踏)は、やがて18世紀の終わり頃から19世紀にかけて大きく変化します。産業革命などの急激な社会変化に伴い、人々の生活様式は大きく変化します。
近代音楽の台頭、服装等ファッションなどの様々な変化の中で、ダンス文化も大きく変わっていき、貴族階級のみならず多くの大衆にも支持され、
現在踊られているボールルームダンスの「スタンダード種目(モダン種目ともいう)」の型が定着しました。
そして、1950年前頃、キューバ・ブラジル・アメリカなどアメリカ大陸から新しいリズムが台頭し、それらの国々から生まれてきた新しい音楽(ラテン・ミュージック)による個性的な民族舞踏がダンスのフロアーで踊られる様になり、
そしてそれらがイギリスで標準化され、ボールルームダンスの競技会にも取り入れられ、発展し広がっていったのが、現在多くの人たちに親しまれ踊られている「ラテン・アメリカン種目」です。
やがてこれらのダンスは19世紀から20世紀にかけて英国を中心としたダンス競技(競技スポーツ)の世界へ進出するようになり、
これに伴い技術的な発展を遂げ、現在世界中で踊られている「ボールルームダンス(社交ダンス)」のラテン・アメリカン種目の型へと成長していきました。(出典:公益財団法人 日本ボールルームダンス連盟)
日本の社交ダンス業界は世界一多いといわれております。
ただしここ近年社交ダンス人口が減ってきているという事実もあります。
理由は大きく分けて3点あるのですが、
社交ダンス自体が過去の産物になりつつあること。
「すごい」と「やろう」は違うということ。
初心者には敷居が高いダンスであること。
大きくわけると上記3点があげられます。
2つ目の「すごい」と「やろう」は違うということは、オリンピックの砲丸投げやアーチェリー、カーリングなども同様ですが、いくらテレビ番組やアニメで社交ダンスが取り上げられても、
それがきっかけで自分もやってみようとはなかなか思いづらいところがあります。
3つ目の初心者には敷居が高いダンスであることに関しては、社交ダンスは他に比べて非常にテクニカルな動きやリズム感が要求されるため、上達するにはまず体作りから始めないと難しいですよね。
さらに競技中は体を密着させるため、既婚者やパートナーがいる人には抵抗感がある人も多いのではないでしょうか。
このように社交ダンス自体、今ブームでもありませんし、競技人口がかなり多いわけでもないマイナーなものと言えます。
しかし、内容は奥深く、練習する事で大きなメリットもたくさんあります。
社交ダンスの魅力とは!
社交ダンスの魅力とは何なのか??社交ダンスの魅力について書いていきたいと思います
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